連日、厳しい暑さが続いていますね。
夏の太陽の下、海水浴を楽しんだり、海辺でのんびりと過ごしたりしたという人も多いのではないでしょうか。
そんな楽しい時間のなかで、ふと、足元の砂浜や波打ち際に漂うごみに気づいたことはありませんか?
海辺に落ちているごみの約80%はプラスチック由来だといわれています。たとえばペットボトルやそのキャップ、食品の包装材や容器、タバコのフィルタ──どれも、私たちの日常から生まれたもの。
暮らしのなかで手軽に使い、なんの気なしに捨てたごみが、こうして遠く海辺までたどり着いているのです。
海洋プラスチックの今
海洋プラスチックごみ問題は、私たちの想像以上に深刻です。
世界全体で、毎年およそ800万トンのプラスチックごみが海に流れ出していると推計されています。数字だけ見るとピンとこないかもしれませんが、実はこれ、1分ごとにごみ収集車1台分ものプラスチックが海に捨てられるのと同等の量なんです。
このままの状況が続けば、2050年には海洋プラスチックの重量が、海に存在する魚の重量を上回る恐れもあるといいます。
さらに問題なのは、マイクロプラスチックです。
一度海に流出したプラスチックは分解されず、数百年単位で残り続けます。海に残ったプラスチックが、紫外線や波の力で細かく砕け、5mm以下の小さな粒子となったものをマイクロプラスチックといいます。
マイクロプラスチックは、海からの回収がほぼ不可能だといわれています。すでに北極の氷や深海の底、そして、私たちが口にする水や塩にまで、その小さなかけらは混入しています。もはや“海の問題”という枠を超えて、地球全体で考えなければならない課題になっているのです。
海に潜む小さなかけらが
私たちの、地球の、大きな脅威に
プラスチック片やビニール袋を誤って飲み込んでしまう魚やウミガメ。エサと一緒にプラスチックごみを食べ、満腹感を覚えて餓死してしまう海鳥。
こうした、海の生物たちへの被害は、世界各地で報告されています。
しかし、影響が及ぶのは海洋生物たちだけではありません。
マイクロプラスチックは、先ほどお伝えした水や塩に加え、魚や貝などの海産物を通じて、私たちの食卓にも届きます。一説によると、人間は平均して、毎週約5gのプラスチックを摂取している可能性があるのだとか。
こうした実態が私たちの健康に与える影響はまだ解明途上ですが、海の環境と私たちの暮らしが密接につながっていることだけは、疑いようのない事実です。
選ぶことで変えられる、
海のこれから
海の、そして地球の未来を守るために、私たちにできることはなんでしょうか。
Out of the Woods®の姉妹ブランドであるOut of the Ocean®のバッグは、回収した海洋プラスチックごみを原料としています。沿岸地域や海岸、河口などに廃棄されたペットボトルや漁具、プラスチック容器などを拾い集め、洗浄・加工を経て新たな製品へと生まれ変わるのです。
Out of the Ocean®の取り組みは、ビーチクリーン活動などで単にごみを減らすだけではなく、回収したプラスチックごみが再び海へと戻らないようにする仕組み。
美しい海を守ることは、大きな行動や特別な活動だけではありません。私たちの日常のなかで、「海を汚さない素材を選ぶ」という小さな行動から始められます。
Out of the Ocean® の製品は、そんな小さな一歩をカタチにするために生まれました。
あなたの手に渡ったそのバッグは、かつて海をさまよっていたプラスチック。今はもう、あなたと一緒に新しい日常を過ごしています。そして、その選択がまたひとつ、未来の海をきれいにする力となっています。